埼玉県立近代
美術館で開催中の
「澁澤龍彦−幻想美術館」
を観に行ってきた。
もう目が回る。
むるむるする。
混濁する知覚の縁から滲み出す聖なる闇。
透徹したエロティシズム。
グロテスクな静謐。
その明白な暗黒の中で僕は魔界のスライドショーを体験した。
この世の全てをオブジェとして鑑賞するような視線で世界を眺めて、
過去からの呼び声に耳を澄まし、魂で翻訳して静かに叫べ。
ああ、僕にはこうやって観念ばかりをだらしなく連ねることしかできないのか。
当てずっぽうに放り投げたイメージが虚しく固定されていく。
もっと光を!
僕はそこに生まれる影が見たい。
その影に芽生える冷ややかな情熱が欲しい。
なんて悪筆を走らせるような妖しい展示でございました。
むるるん。