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太陽を回すオルガン

台風が去っても降り続いていた長雨が、今朝、ようやく上がった。
外に出て、朝日を受けながら伸びをしてみると、久しぶりの太陽に焼かれた地面から、
水蒸気とともに草の匂いが立ちのぼり、南風に乗って首元に巻きついてくる。
今日は暑くなりそうだ。

腕を下ろし、目を閉じて顔を空へ向ける。
あっという間に鼻の頭と頬骨が火照り始める。
夏物でも買いに行こうか。

ふと庭の隅に目を向けると、古びたオルガンが置いてあった。
「誰のだろうな」
不意に後ろで声がする。
振り返ると兄だった。ああ、昨夜は泊まっていったんだっけな。
「さあね」
鍵盤を押してみるが、まともに音が出ない。
まるで花粉症の山羊が君が代を合唱しているようだ。
その音がなんだか面白いので、しばらく遊んでみることにした。

弾き方もなにもお構いなしで、全く子供のいたずらみたいに、
ひたすら鍵盤に指を打ち下ろすだけ。
だけど、それが無性に楽しくて、いつの間にか僕は声を上げて笑っていた。
その笑い声と調子外れの音色が、照りつける陽光と湿った風に溶けて辺りを埋め尽くすと、
やがて景色は消えて、視界の中で太陽が無軌道にぐるぐると回り始めた。
あ、これ、は、やば、い・・・ぞ・・・・・・


というところで目が覚めたんですよ。
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