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真夏の夜の現

8月に入ってからというもの、めっきり夏めいてまいりました。
たまには季節の話題に触れて日記を書いてみましょうか。

夏と言えば、毎年恒例、プロレス界で「夏の本場所」と言われる、
皆さんご存知「G1グランプリ」の話題になるのは日本人なら当然のこと。

例年この時期はどこの職場でも学校でも、日本中がこの話題ばかりであり、
同時期に行われる、炎天下の円形競技場に未成年を収監し、
連日休みなく金棒と礫による果し合いを演じさせ奉じさせ、
これを楽隊や踊り子などで囃し立てつつ鑑賞するという、倒錯の果ての果てにある、
一種の残虐趣味に耽るようなごく一部の好事家を除けば、
この話題もいささか食傷気味かとは存じますが、
そこは国民的関心事ということで、少々お付合いいただきたい。

というのも僕が書きたいのは巷間に溢れる優勝予想や星勘定などとは、
ちょっと外れた話なのだ。

それは今回の優勝候補として名前が挙がっている真壁刀義選手についてである。
最近のヒール人気の盛り上がりは目覚しく、先ごろのタイトル戦では、
破れはしたものの、その存在感を自身の鮮血とともにリング上に迸らせ、
国民の注目を集めており、いまや旬の男となっている真壁。

ファンの間では有名な話だが、「雑草」と自認する彼は学生プロレス出身。
その学生プロレス時代の貴重な映像が、先日、僕が部屋を片付けていた際に、
再生チェックをしていたビデオテープの山から発掘されたのだ。
 
そのテープのラベルには『FULL!すぽーつこれくしょん』と書かれていた。
かつて日本テレビで放映されていた深夜番組である。
その番組の企画として『学生プロレスサミット』という大会を収めたものが、
そこに録画されており、その中に学生時代の真壁の姿があったというわけだ。

当時のリングネームは「プリン真壁」で、この大会の時点では大学一年生。
コスチュームは、おそらくその頃に新日本に参戦して暴れまわっていた、
スタイナー・ブラザーズにあやかったものであろう、
まだら模様の両肩釣レスリングタイツに白いヘッドギアという出で立ち。
髪の毛も黒く、肌もまだ白い。

試合はタッグマッチで、学生たちで設立したタイトルがかかっており、
真壁は挑戦者として試合に臨んでいる。
内容としては「各々ができる技を順番に披露する」という、
どこぞの新・闘魂三銃士のうち二名のようなありふれたアマチュア試合だが、
今では内容などよりもよほど注目に値する点があるのだ。

それは、

「IWGPに挑戦し、今やG1優勝候補にまで上り詰めた男が、
学プロの先輩にさんざん放り投げられて楽々とフォールを取られる」

という点である。

ここで誤解されないように説明をしておこう。
僕は人の過去を暴いて笑いものにしようという、
悪趣味なゴシップとしてこの話をしているのではない。
これは飽くまで映像の内容をかいつまんで述べただけで、論旨は全く逆である。
より分かりやすくする為に「」の中の文章に順逆自在の術をかけてみよう。

「学プロの先輩にさんざん放り投げられて楽々とフォールを取られていた男が、
IWGPに挑戦し、今やG1優勝候補にまで上り詰めた」

いかがだろう。
僕の言わんとするところがご理解いただけただろうか。

せっかくなので真壁のセリフを借りて言うならば、「これが現実」なのだ。
つまり現実の意味とは、ひとつの「点」だけでは決まらない。
残してきた点を結んで「線」を引く時、初めて語るべき意味が生まれる。
この場合で言えば「学生プロレスでペーペーだった真壁伸也」という点から、
「G1優勝候補でIWGP奪取もほぼ時間の問題になった真壁刀義」という点へ、
長い線を引いてみれば、その間のいくつもの出来事が何某かの「意味」を帯びてくる。

この映像から真壁本人にとってどういう意味の「現実」が現れるかは分からないが、
この映像を見たことで、今の僕にとって真壁は注目選手の一番手に踊り出たし、
次なる「点」への期待も高まってきている。

真壁が「真夏の夜の夢」ならぬ「真夏の夜の現(うつつ)」として、
どんな「点」を残すのか、皆さんと共に楽しみに待たせてもらおうと思う。
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