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百年木馬

としまえんにある回転木馬「カルーセルエルドラド」は、1907年にドイツで作られた。
当時ミュンヘンで名工といわれた機械技師ヒューゴー・ハッセの手になるもので、
その年のオクトーバーフェストでデビュー。

その後、戦火を逃れるべくアメリカに移され、コニーアイランドで活躍。
そこが1964年に閉園した後、1970年に日本に辿り着いた。
復元された1971年43日以来、いまも現役で廻っている。
現存する最古の回転木馬だ。

先日、これに乗ってきた。
回転木馬に乗ることも何年ぶりか分からないが、
遊園地というところへ足を踏み入れるのもずいぶん久ぶりだ。

それも、木馬の話も興味をそそられたが、園内でビアフェスがあるという口説き文句に、
断る理由もあるまいというのが正直なところだった。

しかしながら結局のところ、ビアフェスというのは名ばかりで、
某大手ビール会社の御仕着せイベントに過ぎないお粗末なものだった。
この企画を考えた人間は可及的速やかに専門家の診断を受けたほうがいいと思う。
少なくとも、すぐにでもドイツ国旗の意匠は排除するべきだろう。
木馬の出自に絡めてオクトーバーフェストに関連付けようという思惑なのだろうが、
それなら今週末から横浜の赤レンガで開かれるオクトーバーフェストぐらいの内容が必要だ。
あれではビール目当てで来た人間の全員を敵に回すことになってもおかしくない。

それはさて置き、木馬に乗ってみると、とても新鮮な感覚だった。
さすがに馬には跨らず、中心部のソファ的な席に座ったのだけど、
そもそも子供時代にはそんなところには見向きもしないので、
回転の中心から木馬の調度を眺めるなんてことは、初めての体験だったのだ。

木馬は中心から三段階の階層に分かれて回転し、
中心部に座ると天上の装飾画や馬や馬車を満遍なく見ることができる。
全体が往時を反映したアール・ヌーヴォー様式で統一されていて美しい。
一見して、「顔の描き方が日本の漫画の人物描写に似てるね」と口走ってしまい、
連れに「日本の漫画家がしっかり盗んだんでしょ。その誤解はどちらにも失礼」
と、自身の迂闊さを改めて痛感。
少しでも考えれば時系列からみて当たり前のこと。
その場でドリル・ア・ホール・パイルドライバーを喰らっても道理に外れぬ失言だった。

カルーセル・エルドラド。
機械技術によって身体を与えられた幻想装置。
ドイツで生まれ、アメリカで育ち、おそらく日本で骨を埋める。

百年廻り続けた木馬。
明日も廻る百年木馬。

「カルーセル・エルドラド」はアメリカでをつけられた名前で、品がないし、
なによりあのアール・ヌーヴォー様式を目にすると「エルドラド」は物凄く違和感があるので、
僕は今後あの木馬を「百年木馬」と呼ぶことにしました。
この先どれぐらい稼動し続けるかは分からないので、機会があれば乗ってみるといいと思います。

これが単なるいまどきのテーマパークに跋扈する子供向けのお遊戯や、
バブル以降に普及した無邪気アピール用の大道具として作られたのではないと感じるはずです。
化けネズミ帝國をこよなく愛するような人には物足りないのかもしれませんけれど。

廻れ、廻れ、百年木馬。
このまま廻り続ければ、その距離はまで届くのではないか。
関係者の方が御覧になっておられましたら、計算してみてください。

まで届く回転木馬」なんて、僕ら市井の人が放っておきませんから。


あと、これは余談になるけど、当日はやけにコスプレしてる人が多かった。
何かそういうイベントがあったのだろうか。
9末の日曜日のことでございました。
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