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苦痛、その先に

辿り着くと、あたりはもう薄暗くなっていた。
入り口は階段とスロープの2種類。
階段を上がり、タッチ式の自動ドアを開ける。
ドアが開き、中へ入ると、木製の下駄箱が小学校の昇降口のように並ぶ。
靴を脱ぎ、"19"と書かれた履物に履き替えて、中へと進む。
道は一つだ。

中へ入ると、足下から生暖かい空気の対流を感じ、息が詰まりそうになる。
同時に、壁際に腰掛けた数人の顔が一斉に視線を向けてくる。
捉われてはいけない。目的を忘れるな。

表情を崩さぬように努めつつ歩を進める。
用意した書類を差し出すと、曲線の多い小さな機械を渡された。
言われるままに受け取り、指示に従って体に当てる。
その通りにしているとすぐに返せと言われたので、逆らわずに手渡す。
機械を手早く調べたあと、やはり壁際に腰掛けるようにと言われた。

ここまでは順調だ。
少々もどかしい気もするが、ここで焦っては今までの労力をわざわざ自分で無駄にするだけだ。
幸い読みかけの本もある。
おとなしく壁の花になろうじゃないか。
しかし僕は無邪気に蜜を運びに来たわけじゃない。
そう、むしろ血を流しに来た。
それなりの覚悟で。


10ページほど読み進んだろうか。
頁から目を上げてみると、窓の外はもうすっかり日が暮れている。
奥の扉が開いた。
どうやら、その時が来たようだ。
しおりを挟んで本を鞄にしまい、深呼吸一つ、立ち上がる。

行かなければ。
そう。
そのために来たんだろ。
そのために、今、ここにいるんだろ。

そうだ。
それでいい。
落ち着くんだ。
簡単なことなんだ。
そう、うまくやれるさ。

・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・


ゆっくりと、僕はその部屋へ入った。

女がいて、男がいた。
白い服を着ていた。
手馴れた手つきで、2人は僕の腕を掴んだ。
左腕の上のほうに一瞬だけ痛みが走った。



それで・・・

すべてが・・・・・・

終わった・・・・・・・・・

終わったんだ・・・・・・・・・・・・


というわけで、インフルエンザの予防接種を受けてきました。
いやあ、どうも注射って苦手なんですよね。

それはさて置き、ワクチンには限りがあります。
皆さんもお早めに!

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コメント

今晩は♪

こんばんは。
このオチが面白いーですねー♪
でも今日TVでオンエアされていた映画「オーメン(2006年版)」とリンクして、
今、私の妄想はホラーモードです。

インフルエンザって怖いですぅ。

>>森野帽子さん
いらっしゃいませ。

ありがとうございます。
『オーメン』は昔のヤツは観たはずですが、
『エクソシスト』とごっちゃになります。

インフルエンザは怖いですよ。
僕の周りにもちらほらと被弾者が出始めてます。
防疫はお早めに。

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