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読書メーターまとめ

はいはーい。
毎月恒例の読書メーターまとめです。

先行してまとめをupしているマイミクのたじまさん(変換したら「但馬」になってビックリした)は、
先月は僕が一冊多く読んだことをずいぶん意識していた様子。
読書体験というもの、冊数やページ数だけでは評価できないと思うけど、
たしかに指標のひとつではあるでしょう。
だけど僕ごときをあまり意識しないほうがいいと思うよ。
まあ比べられる対象としては手ごろだと思うから、そこはぜひ活用してください。
選本の傾向も違うので、こっちも刺激になります。

では早速いきましょうか。
2009年7月の読了本一覧と、一言コメントです。

2009年7月の読書メーター
読んだ本の数:13冊
読んだページ数:2480ページ

■見知らぬ海へ (講談社文庫)
未完に終わったのがとても惜しい。この作品が続けば、おそらく鎖国時代の日本における「海のアジア史」が物語の形で繋がったはずなのに。アジアにおいて、海は互いを隔てるものではなく、「道」なのだということを、隆氏ならば描いてくれたはずだと思う。
読了日:07月01日 著者:隆 慶一郎
http://book.akahoshitakuya.com/b/4061857746

■星の王子さま
「新訳」とあるけど、先行版は未読。なので、この物語に触れるの自体がはじめて。「もっと早く読めばよかった」という思いは強いけど、一方で「いま出会ってよかった」というような気もする。本当は失ったものの輝きしか見えないし、離れたものにしか想いは届かない。「心で見る」というのは、目の前のものは一秒後には失われてしまうかもしれない、遠く離れてしまうかもしれないということを、いつも忘れないでいようとする気持ちなのかな。
読了日:07月02日 著者:アントワーヌ・ド サン=テグジュペリ,Antoine de Saint Exup´ery,池沢 夏樹
http://book.akahoshitakuya.com/b/408773434X

■新訳 ゲリラ戦争―キューバ革命軍の戦略・戦術 (中公文庫)
本当の理想主義者は、厳格な現実主義を身に付ける。真似はできないが、見習いたい。
読了日:07月04日 著者:チェ・ゲバラ
http://book.akahoshitakuya.com/b/4122050979

■忠度 (絵巻平家物語)
こんなシリーズがあったのか。これらをざっと読んでからなら、本編にも入りやすそう。
読了日:07月04日 著者:木下 順二
http://book.akahoshitakuya.com/b/4593542081

■俺たち文化系プロレス DDT
僕の印象ではDDTという団体は「文化系」というより「サブカル調」という感じです。それはさて置き、プロレスという曖昧な状況を中心にして現実を俯瞰しながら、デフォルメされたプロレス世界をメタ的に提示していく、という姿勢は面白い。高木三四郎クロニクルのいかがわしい魅力とともに、「プロレスという表現形態」についての思索を誘う一冊。
読了日:07月07日 著者:高木三四郎
http://book.akahoshitakuya.com/b/4778310950

■身体から革命を起こす (新潮文庫)
支点のない動き。体中をゲリラ化するということか?だから「身体から革命を起こす」なのか?意識によって体に働きけることができるということは、逆にぼんやりした意識でいると、ぼんやりした身体感覚になってしまうということだろう。気をつけよう。
読了日:07月11日 著者:甲野 善紀,田中 聡
http://book.akahoshitakuya.com/b/4101326517

■雨月物語,春雨物語―現代語訳 (河出文庫 古 1-14)
不可解すぎる。幾重にもメタ物語が埋まっているような気がする。人物はほぼすべて属性によって語られていて、これらは何かの象徴として描かれているのだろう。原文にも挑戦したいけど、いつになるかなあ。
読了日:07月11日 著者:上田 秋成
http://book.akahoshitakuya.com/b/4309409148

■太陽をかこう (至光社国際版絵本)
『木をかこう』の方が好き。「円」という図形はエネルギーそのものを表している、ということは感じた。
読了日:07月12日 著者:ブルーノ・ムナーリ
http://book.akahoshitakuya.com/b/4783401349

■闇の鶯 (KCデラックス)
この人の作品に現れる異界や怪異は、日常と全く切り離されたものではなく、日常と並存している時空として描かれている。そこが凄く好きだ。
読了日:07月12日 著者:諸星 大二郎
http://book.akahoshitakuya.com/b/4063756998

■ビール大全 (文春新書)
前半はロビンソン・クルーソーが果たせなかったビール造りを検証しながら、ビールの製造法を解説しつつ、読者に自家醸造をそそのかす。後半は著者の現地体験を交えて世界各地のビールを紀行風に紹介。僕もビールを造ってみたくなりました。
読了日:07月18日 著者:渡辺 純
http://book.akahoshitakuya.com/b/4166601830

■るきさん (ちくま文庫)
組織や社会に寄りかからず、かといって世間に背を向けたアウトサイダーではない。こういう江戸っぽい清々しい市民感覚って、今ではやはり女性のほうが体現しやすいのかな。見習いたいものです。
読了日:07月20日 著者:高野 文子
http://book.akahoshitakuya.com/b/4480032118

■ノーライフキング (新潮文庫)
もっと早く読みたかった。新しい試練。新しいリアル。何を信じるのか。僕は15行に自分の半生(ハーフライフ)を託すことができるか。僕は僕のライフキングになれるか。自分の人生を取り戻すことができるのか。ありったけの自分を注ぎ込む瞬間に出会っているか。
読了日:07月20日 著者:いとう せいこう
http://book.akahoshitakuya.com/b/4101250111

■なぜなにキーワード図鑑 (新潮文庫)
軽いフリして意外とマジメ。安易な決め付けも、強引な押し付けも、理不尽な取って付けも、もうたくさんだ。そら逃げろ!ということかな。
読了日:07月23日 著者:山崎 浩一
http://book.akahoshitakuya.com/b/4101012113


▼読書メーター
http://book.akahoshitakuya.com/



以上です。
いかがでしょう。
6月は「物語」と「戦争」という傾向が強く出ていましたが、7月は「物語と戦争」になった気がします。
それと「戦争の物語」が「戦争」を「物語って」いるとは限らないし、
「生き延びること」がある意味での「戦争」を避けられないことも感じた。

あと、7月からは新規に読んだ漫画も登録するようにしたけど、『闇の鶯』と『るきさん』がそれに当たる。
ただ、今まで漫画をカウントしていなかったのは漫画というメディアを見下すつもりはなくて、
「冊数」や「ページ数」で計上されていることに違和感があったからで、僕は漫画嫌いなのではない。
むしろ若い頃は漫画ばかり読んでいたし、だからこそ漫画独自の評価軸が未だに確立されていない、
という状況を歯がゆくも感じている。
が、評価が一般化しないからこそ、その時代の大衆への影響力を持ち続けることができるし、
それが世代間の気分の差すら作ってしまうのではないかとさえ思う。
それに、昔読んだ漫画の単行本はほとんど絶版だし、雑誌で読んだけどコミックスは買っていない、
だけどやけに印象に残っているエピソードがある、なんて作品もある。
こういうカウントしようのない記憶が一瞬で深く刻み込まれてしまうということが、
漫画というメディアの威力の一つだと思うんだけど、現役の漫画家さんはどう思っているんでしょう。
20年同じ路線ばかりが売れつづけている状況って気持ち悪くないんですかね。
正直なところはどうなんでしょう。
漫画が好きで読んでいて、それが高じて自分で描いて、というプロセスを経た人から見て、
現状がどう映っているのか、ちょっと興味がありますね。

小説家にはそんなこと聞きません。
小説なんてそもそもが好き勝手なことを書いて、それがウケるかどうかという博打ですからね。
だからこそ思い切ったことを書ける分野であるはずなんですが。

余談になりますが、ネット小説や携帯小説なんかで「読んだらコメントをください」
なんてことを押し付けがましい物言いで書いてあると、「だったら公開するな」と思いますね。
ここで言う「コメント」とは賞賛や共感の表明を指すものであって、
「読書体験の共有」としての著者へのフィードバックでないことがほとんどです。
これは「僕に私に配当がないなら馬券車券舟券の代金を取らないでください」と言っているに等しい。
勝てなかったら賭け金をそっくり返してくれと言いながら賭けに参加しようとしているんですよ。
そんなバカな話がありますか。

まあ愚痴はそれぐらいにして、7月はなかなか良い読書ができたと思う。
ちなみに、『見知らぬ海へ』と『星の王子さま』は図書館で借りた本。
『星の王子さま』は装丁のあまりの魅力に紛失したフリをしようかと思ったけど、ちゃんと返しました。
ああいうのは文庫化なんかしなくていいんだよ。そのまま流通させなさい。
本にも「身体性」があるんだから。

少しずつ読み進めていた『ゲリラ戦争』も読み終えて、戦争に正義があるとすれば、
「虐げられた弱者の勇気」だと改めて思った。
勇気だけでは勝てないから、どうすれば勝てるかを考えた。
だからキューバ革命を実現できた。

たとえば、仕方なく特攻まで追い込まれた日本兵(断じて日本軍ではない)は勇気をもっていたし、
根強い差別に対抗するために志願兵となった黒人もたちも、
「虐げられた弱者」という立場を克服するために勇気を振り絞って戦場に向ったのだと思う。

だけど「正義」とは勝ち負けではない。
「正義の人」ゲバラは、「世界の警察」を自称する北米大陸の一国家によってボリビアで殺された。
20世紀の正義は独占された暴力に負けた。
今年の初めに公開された映画も観ました。
アジアで一番アメリカ寄りのこの国であの作品が公開されたのだから、
アメリカはあれだけの事をしたのだということを認めたのか、
それとも自分たちのやったことがよく分かっていないのか、どちらかだろう。
アメリカは民主主義なんかじゃなくて、「ものすごく狭い自分たち用権威主義」で成り立っている、
ということをはっきり示しました。
「現在は映画で描かれた時代とは状況が違う」と言うかもしれません。
そのとおりです。
アメリカはそれなりに巧妙になっています。
より反発を少なくして、他国に影響力を持ちつづけようとしています。
しかし、要するにまだ近代の植民地支配的国家運営から脱却できてないんですね。

つまりバカなんです。
ものすごく、アジアの人間が想像つかないぐらいバカなんですね。
自分の都合にばかりとらわれて、状況に目を向けることすら困難なようなのです。
信じられないかもしれませんが、どうやらそのようなんですね。
だけど、バカだからみんなで考えようということ、それをきちんと晒すことができるというのも、
誠意の一つだと思います。
面子を気にするアジアの人間にはなかなかできないことです。
とはいえ、バカ丸出しのクセに、できもしないのに体面を取り繕おうとするから、
押し付けがましい奇麗事ばかりを表に出してくるわけです。
めんどくさいですね。

一番困るのは、アメリカの「市民」がアメリカ国内以外にさっぱり関心がないことと、
それに従うように日本の大手メディアが国内問題と対米関係ばかり大きく扱うこと。
原爆のドラマはお涙頂戴でやって、明治維新はスペクタクルにしてもなんとかなっちゃうこと。
戦争を経験した世代と歴史を共有しようという動きが全然感じられない。
そのための努力を「実らせずに」、後の世代に偉そうに文句を言うことは僕は絶対に受け入れない。

ああ、だいぶとっ散らかったな。
だけど、この読書記録を見てくれれば、言わんとすることは分かってもらえると思う。
僕がどんな気持ちでいるか、どんなことに興味があるか、少しは見えるだろうか。

長くなったので、今回はこのへんで。
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