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箱根へ

箱根へ~(タイトルを考えるのがめんどくさかった)
いつの間にか10日ほど何も書いていない。
ここのところずっと雨を眺めて心穏やかに過ごしていたせいだろうか。

普段から文句の多い僕も、涼しくなると気持ちが穏やかになって、
物事に対する眼差しがやわらかくなってくる。
気分の良いときにはとてもいい事なのだが、
何か気分の悪くなるようなことに触れると、怒るよりも先に哀しくなるという、
生まれ持ったスウィートで業の深い感性が前面に出てきてしまう。
それが僕にとっての秋という季節らしい。
一年を通して一番好きな季節ではあるものの、それと同時に、
自分の扱いにくさを一番実感する時期でもある。

そしてそれが自分の青臭さや未熟さ、自信の無さに起因するものだ、
ということも分かっていて、哀しんでいる主体が哀しみの原因であるという、
自閉した回路の中でもがいている自分の姿を発見し、
そこでようやく脱力した笑いにたどり着き、
なんとか前向きさを取り戻してよかったね、
と言いながらしみじみとビールを呑み、
おいしいねと愛犬に声をかけても返事は無いので箱根に行こうと思った。

「天下の券」という鉄道やバスに乗りまくれるチケットがある事を知り、
窓口で朝から二割ほどキレ気味のお姉さんにこれを買い求め、
箱根登山バスに乗ったら山道は厳しかった。

乗客の年齢層は年金受給者が大半を占めており、
そういったシブめのお嬢さん方の手荷物から、ポン酢や茗荷などが続々と飛び出し、
車内はワインディングの連続で重力が歪んだ、遠心力のワンダーランドと化す。
窓の外の景色を眺め続けて辛うじて吐き気を無視することに成功し、
なんとか今回の目的地、箱根ラリック美術館まで辿り着く。

バスを降りると空は雲に覆われ、外気は肌寒さを覚えるほどだった。
雨続きの中、束の間の晴れ間を狙ったつもりだったのだが・・・
まあ降らなかっただけよかったと思うべきだろう。

この美術館は昨年できたばかりで、駐車場もそこそこ広く、
レストランも併設されていて、ツアーの観光客やデート目的のカップルも多い。
というか僕以外はそのどちらかのようだった。
大都市に行くか、観光地に行くか、どちらかでないと、
ある程度のクオリティを持った美術館にアクセスできない。

哀しいではないか。
哀しみの回路を開放するはずが、新たな哀しみに打ちひしがれそうになった。
そこをぐっと堪えて作品鑑賞に集中する。

いやあラリックは繊細だなあ。
形から何かを表現するのではなくて、形を正確に写し取るために、
技術や工法を磨き、自然物の形を活かす事で表現の神秘性を求めた。
ガレが自らの表現に生命感を取り込んだのとは逆のアプローチなのだろう。
好みで言えばラリックよりもガレや、ドーム兄弟のほうが好きだ。

しかしながら、ラリックの持ち味である、退廃的な、つまり斬新なデザインの中に、
神話的な古代への憧憬を封じ込めるという、破滅へと躍動する魂、
新たなる価値の誕生を予感するが故の破壊的なリビドーのようなものを、
ビシバシと感じてメモを取っていたら係員に叱られた。
ボールペンの音がうるさかったのかな。
大挙して「シルフィード」に群がっていたお嬢さん方が、
「あら、思ったより小さいわね」「これが観たくて来たのに」
とよっぽど溌剌としていらしたと思うのだけれど、
まあ個人客よりツアーの方が運営上は大事なのだろう。

せっかくラリックの神話的な創作態度に感動していたところを、
知性へ関心の無さを根拠に開き直って元気が有り余っているお嬢さん方に蹂躙され、
結局どこに行っても哀しみからは解放されないということを悟りました。

今までいろいろな局面で事あるごとに絶望し続けてきた僕ですが、
こんなに前向きに絶望したのは初めてなので、むしろ今回は感謝したいです。

2006年9月15日の午後に箱根ラリック美術館にいたバスツアー参加者の皆さん、
どうもありがとう。

願わくば今後あらゆる施設の鑑賞をご遠慮願いたいです。
それがあなた方に実現可能な最初の善意ですよ。

バスには白いライオンのマークが付いていました。
つまりあの会社は文化に対してそういう意識を持っておられるということなのでしょうね。

皮肉で終わっては哀しみが募るばかりなので、今回の突発的箱根遊びの感想をざっくりと。

半分徹夜だったのですが、空気もきれいで、山の景色もきれいで、
美術館のガラスもきれいで、とても楽しかったです。
馬鹿な人間以外は美しいものが多かった。
美しいものが多いと、馬鹿な人間が目立つのかな。
傍から見れば僕もその一人かもしれないけどね。
ただ、美しいものに向きあうことは、単純に心の栄養になると思います。


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コメント

きのうは左脳は箱

きのうは左脳は箱根へ声に発見したかもー。

きょうは箱根へ左

きょうは箱根へ左脳の前面も実感しなかったー。

やわらかく好きと

やわらかく好きとかやわらかくなってくる
左脳は、
自とか、いい事なのだが穏やかとやわらかく気分といい事なのだが感性をスウィートしなかったよ。

箱根で自信とか、

箱根で自信とか、穏やかや穏やかを発見するつもりだった。

よのなかは、箱根

よのなかは、箱根で脱力とかを実感すればよかった?

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